四季の彩・夏の色

夏11〜夏18


11
【凱 風 快 空 】
空に生まれるフェニックス
7月20日 午前5時半 二合目より
赤富士のピークが終った後に
空の劇場がオープンする。

灼熱の名残の色の富士の峰、
広がる青空、風と雲とのせめぎ合い。
誕生間もない鳥は翼を広げて空に躍る。

北斎さん、一文字違いの作品が出来たよ。

12
【 紅 炎 】
朝陽は雲の扉を開けた
7月28日 夜明け 静岡県 猪之頭峠より
この一瞬に出逢う為に生きる。
この光を観る為にときめく心を持ち続ける。

夜中まで雲が厚くても未明に富士山の
シルエットが観えなくても、
必ず強烈な朝陽は雲の扉を開ける。

厳しい条件の時こそ、
それを乗り超えた先に出る光景は
喜びに満たされる。

13
【 夏 の 夜 空 】
朝陽は雲の扉を開けた
8月7日 0時50分 山中湖畔より
夏の夜空も美しい。
それに気づいてからよくこの湖に来た。

富士山よりも大きな広がって
ずっと位置を変えずに留まっていてくれた。
何かを伝えに来た様だ。

14
【 虹 の 赤 富 士 】
8月8日 午前5時 二合目より
中腹の二合目には富士山が目の前に迫る絶景の場所が
ある。ここに来ると心身開放されて体の底
からエネルギーが立ち上がる。ここ
から虹の富士山を観たかった。
今朝は夜半の小雨の湿気が
残り夏なのに冷え
込んだ。そして
最高潮

赤色に
出逢った。
それは僅かの
時間、心を映す
夏の空。心はシーンを
呼び、シーンは私を待っている。

15
【 飛 来 】
夏は雲が生き物に変わる
8月8日 朝 山梨県 梨ケ原より
早朝の赤富士の時を過ぎて
富士山は鉄色に戻って佇んでいる。

鳥の翼雲が湧いた。
大きく羽ばいて上空を通過して行く。

顔は猛獣か、よく観ると雲の先端には天使の顔。
その天使が息を吹き出す先には半月があった。
何だか色々と象徴的だなあ。

16
【 抱かれた朝 】
赤富士と裾野のグラデーション
8月17日 午前5時 二合目より
緑の草の前には深く大きな谷が広がる。
ここは天と地が光で結ばれる場所、

天恵を頂いて富士山の女神に抱かれた。
最高潮の赤、輝く中腹、緑のグラデーション。

数多くの赤富士の中で唯一、
別次元とされる美しさの赤富士が出た。

17
【 心模様 】
ときめきのダイヤモンド
8月23日 6:05 am 静岡県 田貫湖より
ちょっと違ってイイ感じの富士山が待っていた。
心の奥のときめきや、揺れる思いが映った。
中央を走る線、金の笠雲、上下の姿は菱形。

この姿こそダイヤモンド富士だ。
あなたに無限のときめきを!

18
【 大 和 彩 輪 】
8月中旬 午前7時半 静岡県山伏峠より
光っているのは熊笹。
天空の朝陽の逆光を受けてまるで
海面の小さな波がキラキラ
光る様に写っている。

今の日本を現している様だ。
熊笹の海と山並と森は開発され尽くした
日本とかろうじて残る麗しの山河。
大切なもの、営々と培われてた
“美しきやまとのくに” が
壊れている。

しかし、画面の上半分は希望である。
陽は燦然と輝き「日本よ再び甦れ」と言って
いる様だ。
大和彩輪・・・やまとさいりん。
やまとのくによ 甦れ。
言霊は再臨だ。

夏11〜夏18